オークションのいろは
COLUMN
リユース経済新聞2026年9月25日発行号 掲載コラム『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!!』
第145回 リユース5兆円時代、変わる古物市場のかたち
2026.9.25リユース市場の裾野が、また一段と広がってきましたね。リユース経済新聞の推計では、2024年の国内市場規模は3.3兆円。購入者人口とインバウンド需要が伸びれば、2040年には5兆円規模まで拡大する可能性もあるそうです。家庭内に眠る不用品も10兆円規模ともいわれていますから、まだまだ掘り起こせる商材は多い。今回は、市場の広がりと、それに合わせて変わっていく古物市場の形について考えてみたいと思います。
「競り上がり方式導入と市場選びの時代」求められる透明性
実際、駅前を歩いていても買取専門店は増えましたね。以前はターミナル駅中心だったものが、いまでは単線ローカル駅前でも複数の店舗が並ぶ光景を見かけます。買取店が増えれば、そこで集まった品物の出口として古物市場の役割も大きくなる。業者間の古物市場も2026年で7000億円規模、2030年には1兆円規模まで広がるとの見方があります。
その流れは国内だけではありません。8月にはコメ兵グループが上海でBtoB向けの「JBA上海オークション」を始めました。中国現地の商品を日本のバイヤーが仕入れるルートも作られています。これまで円安局面では、日本から海外へ商材を出す動きが目立ちましたが、このところ為替は円高方向へ振れる場面も出ています。そうなると今度は、海外で買って日本へ戻す流れも考えやすくなりますね。
一方で、国内小売では1000万円を超えるような超高額品の動きが以前より鈍い、という声も聞きます。金相場は依然高値圏ですが、資産性だけを見込んで高額品を追う勢いは少し落ち着いてきたのでしょうか。11月には免税販売もリファンド方式へ変わります。単価をどこまでも上げるより、きちんと実需のある価格帯を回す目線がより大切になりそうです。
そう考えると、古物市場そのものも変わっていくでしょう。従来の一発入札方式は、相場をピンポイントで読めるプロには効率のよい仕組みです。ただ、参加者の裾野が個人事業主や新規参入組まで広がれば、値段の競り上がりが見える方式のほうが参加しやすい。市場側にも分かりやすさや透明性が求められてきます。
私どものRKオークションも、スタート時は手競り、その後コロナ禍を機に入札方式へ移り、今年9月からは新たに競り上がり方式も取り入れました。どれが正解という話ではありません。商材も人も国境を越え、参加するバイヤーの顔ぶれも変わっていきますから、市場も形を変えていくということですね。これからは「どこで買うか、どこで売るか」に加えて、「どんな市場を選ぶか」も、ますます大事になってくると思います。
