オークションのいろは
COLUMN
リサイクル通信2020年1月25日発行号 掲載コラム『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!! 相場編』
第65回 デイトナ レインボー/タンブール クロノグラフ
2020.1.25皆さん、新年あけましておめでとうございます。さて、前回のコラムでお話しましたように、今回からはブランド古物の「相場」にフォーカスしながらトレンドをお伝えしていきます。私どもが主催するブランド古物市場「RKグローバルオークション」の直近の落札事例から、気になるアイテムを紹介していきます。
付属品/保証書 箱 余りゴマ
RKグローバルオークション
落札結果 ¥25,000,000-
初っ端から、大物の紹介です。2018年に登場した金無垢デイトナで、K18エバーローズゴールドのケースに、名前のとおり鮮やかな虹色を思わせるカラー・サファイヤベゼル。インデックスにまで同型色のバケットサファイヤをセットした、大変に豪奢なモデルです。
発表当初のメーカー定価は11,394,000円(税込)と桁違いですが、中古市場相場はなんとその2倍以上という驚きの価格(!)。圧倒的に流通量が少なく、希少価値の高さからプレミア化しています。
ただし、この落札結果は大手の小売業者さんが競り合った影響による、若干の上振れもあります。というのも、昨年夏頃にロレックス相場全般が下落してから、一時ほどの勢いは欠く印象だからです。秋頃からロレックス相場は上昇基調に転じましたが、それも現在は一服感あり。ここ最近の仲値としては、2,000万円代前半くらいが適当でしょうか(それでも、ものすごい相場ですが・・・)。このモデルは特に香港や北米、ヨーロッパ市場への卸売り商材として人気が高いようです。
付属品/保証書 箱
RKグローバルオークション
落札結果 ¥2,000,000-
ルイヴィトンの定番コレクション「タンブール」から紹介。タンブールと聞くと、ルイヴィトンのブランドカラーともいえる"ブラウン"が真っ先に思い浮かびますが、こちらは鮮やかな"グリーン"を基調としたモデル。K18ホワイトゴールドケース全面にあしらったダイヤモンドと相まって、非常に華やかなルックスが目を惹きます。市場の流通量もさほど多くなく、私自身見たことがあるのは数えるほど。
前述のデイトナ レインボーと異なり、こちらは国内の小売り市場で人気が見込めるモデル。知名度の高い定番コレクションながら、ユニークなパヴェダイヤと遊び心のあるグリーンの組み合わせが、見栄えがよく人気のポイント。保証書や箱を完備していることも小売り市場で優遇されます。
落札価格は200万円とタンブールの中では高額ですが、見た目にはそれ以上の高額モデルに見えなくもない点も高値を付けた一因でしょうか。このあたりは主観的な面もあり難しいのですが、"見た目以上の高級感"が、高値につながることはままあります。