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COLUMN

リサイクル通信2022年7月25日発行号 掲載コラム『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!!』

第95回 古物商初心者、まず参加する市場方式は

2022.7.25

フリマアプリの普及によって、リユースという考え方が当たり前になった現在。古物市場が年々増えつつあることは小欄でも過去に何度か取り上げましたが、個人事業主として古物商を始める人も増えてきました。最近は、副業で古物商を始める一般の方も増えているようですね。

このようにすそ野が広がっているリユースマーケットでは、様々な古物市場が立ち上がってきています。最近は古物商初心者向けに完全オンラインで運営している市場もあるようですから、参入障壁はどんどん低くなっていると思います。一方で、選択肢が増えたがゆえにどんな古物市場に参加すればよいか、どのようにステップアップしていけばよいか迷うこともあるでしょう。

相場感みがくにはリアルをおススメ

現在の古物市場はオンラインによる完全非対面もしくは一部非対面での実施が主流となっています。前者は商品下見から入札まですべてオンライン、後者は商品下見をリアルな会場を提供、入札はオンラインといったパターンです。また、競り方式はリアルタイムで入札する競り上がり式と、入札後、期日経過後の集計で落札成否が決まる事前入札式があります。

いずれも一長一短ありますが、初心者の方であれば競り上がり式から参加してみることをおすすめします。理由として、事前入札式は他の人がいくらで入札しているか分からず、入札額は自身の相場感頼りになるためです。その点、競り上がり式は他の人の入札額が見え、ある程度相場がイメージしやすいからです。一方で、競り上がり式は開催中に張り付かねばならず、事前入札式は一度入札してしまえば時間が空くメリットがあります。

また完全非対面と一部非対面、どちらがよいかはこれも一長一短です。オンラインでの下見はもちろん便利ですが、商品コンディションの基準が会主頼みになるため、古物市場によって商品ランクの判定に幅があります。どうしてもマチマチになる点は否めないため、商材が高額であればあるほど、自らの目で納得いくまで実物を見て、思いっきり値踏みできる方が安心できるのではないでしょうか。商材によって、リアル会場での下見を前向きに検討していくことをおすすめします。

結びに、ブランド古物商初心者の方は、最初は競り上がり式から参加して経験を積み、相場感がこなれてきたら事前入札式に参加し、空いた時間で別の古物市場にも参加する立ち回りが良いと思います。ただし相場については、当社が提供する「相場検索ドットコム」のような落札価格検索サービスを使い、経験値の差を補っていくこともできますから、各古物市場のサポートも上手に活用していきましょう。

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