RK ENTERPRISE

オークションのいろは

COLUMN

リサイクル通信2019年8月25日発行号 掲載コラム『ブランド市場バイヤー 齋藤 清の俺に学べ!!』

第60回 ブランド古物売買、いまから始めるならコレがおすすめ

2019.8.25

ほぼ毎日といっていいほど、全国のどこかで開かれているブランド古物市場。最近はメルカリやヤフオク、e-bayといった個人で売買できるEコマースも多彩で、ブランド古物売買の人気は年々高まっている印象を受けます。今回は、いまから本格的にブランド古物売買を始めようと考えている方へ、人気ジャンルである腕時計で"手をつけるならコレ"というものをお話します。

まず、腕時計のブランド古物でまっさきに名前が挙がるロレックスですが、これは初心者の方にはあまりおすすめしません。人気はトップクラスで古物市場での流通量も圧倒的に多いのですが、為替トレンドに相場が左右されやすく、買い時・売り時に判断を要します。競合も大変多く利幅も少ないので、手をつけるならある程度経験を積んでからがよいでしょう。

初心者は10万円以下の商材もおすすめ

初心者の方なら、オメガやタグホイヤーの方がおすすめです。市場でのブランドの知名度、流通量ともに一定以上の規模があり、国内でも人気が高い点が魅力。定番モデルの「スピードマスター」や「アクアレーサー」は価格帯が10~20万円ほどと手が出しやすく、ロレックスのように為替による相場変動リスクもさほど大きくありません。ブランドの歴史も長く、根強いファンが多いこともポイントです。

最近なら、10万円以下の商材もおすすめ。一昔前なら"スソモノ"と呼ばれていたものが、いまは参入業者も増え、人気アイテムとなっています。具体的にはセイコーのクォーツクロノグラフや、カシオの高機能GPSソーラー、Gショックなどなど。海外ブランドなら、グッチやカルティエ、シャネルも人気ですね。この辺りはEコマースの売れ筋で、安定した人気があります。為替リスクが少なく、利幅が大きい点も魅力でしょう。国内ブランドは基本的に新型モデルが人気ですが、グッチやカルティエに関しては古いモデルも人気。近年のヴィンテージ人気の高まりもあって、カルティエの「コリゼ」や「タンク」、シャネルの「プルミエール」あたりは国内外どちらでも売れ筋です。

以上に挙げた商材がおすすめの理由として、価格的に手を出しやすいことと、相場トレンドを把握しやすいことがあります。商材の流通量が多いため、相場に関してはヤフオクなどのCtoC向けのサービスでもある程度つかめます。相場感さえつかんでおけば、比較的買いやすい"平場"(低単価商材が多く、相場も安め)でこうした商材を仕入れて、取引単価が高い"大会形式の古物市場"で売りぬく、といった立ち回り方ができると思います。ある程度慣れてきたら、弊社の「相場検索ドットコム」や、古物市場で提供されているBtoB向けのプロツールでより深い相場情報をキャッチして、商売に活かしていくのがおすすめです。

コラム一覧へ戻る